近年のナノ材料開発の進展によって、カーボンナノチューブや脂質ナノチューブ、メソポーラスシリカ、MOFなど、数〜数十 nmのサイズの ナノ空間を有する多様なナノポーラス材料の合成が可能となっています。これらナノポーラス材料が内包する微小空間(ナノ空間)では、 分子の運動性や反応性がフラスコ内バルク溶液中と大きく異なるため、ナノポーラス材料は新たな化学プロセスの発現場と考えられ、 効率的な触媒反応やエネルギー変換反応を実現するための研究開発が世界的に進められています。
本研究室では、主にシリカ、アルミナ、酸化スズ、といった金属酸化物ナノポーラス材料の新たな合成法を開拓すると共に、 ナノ空間の特異性を利用した新しい分析手法の開発を目指しています。
メソポーラスシリカと呼ばれる多孔性材料が内包するナノメートルレベルの微小空間の「サイズ」,および微小空間での「過冷却現象」を利用することで,3塩基DNA分子同士の二本鎖形成が可能となることを実証しました。
Nature Commun., 5 5151 (2014). [DOI: 10.1038/ncomms6151]
[HOT ARTICLE] Anal. Sci., 29 187-192 (2013). [DOI: 10.2116/analsci.29.187]
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